旅の雫

遊休知美

宮崎の片隅、名もなきスーパーにて

旅の途中、宮崎市の郊外でふと目についたスーパーに立ち寄ることにした。派手な看板もなければ、特別な名物があるわけでもない。...
遊休知美

遥かなる温泉道

気がつくと、車のハンドルを握りながら、果てしなく続く田舎道を走っていた。どこへ向かっているのか、正直よく分からない。ただ...
遊休知美

異国のポタージュ

12月のミュンヘンは、昼でも沁み入る寒さだ。ヴィクトアリエンマルクトに着くと、広場のテントや木製の屋台が、冬の寒さに負け...
遊休知美

青の絨毯を求めて

目覚ましの音に叩き起こされる。まだ夜の気配が残る窓の外を一瞥し、昨夜の自分を恨んだ。なぜ、早起きしようなどと思ったのか。...
遊休知美

ミュンヘンの夜、青いロボットと名探偵

旅の夜には、どうしてこうも思いがけない出会いがあるのだろう。ミュンヘンのアパートメント、壁にぴたりと収まったテレビを何気...
遊休知美

バルセロナ、夜の甘い誘惑

ゴシック地区の細い路地を抜け、たどり着いたのは「bubó」。書物で偶然見かけたその名が、ずっと頭の片隅にあった。店の前に...
遊休知美

アテネの屋上、風を感じながら

バルコニーの細い螺旋階段を登ると、視界が一気に開けた。昼下がりのアテネ、古びた建物の屋根が波打つ向こうに、アクロポリスが...
遊休知美

白鷺の舞う城と、意外なる味覚の旅

姫路城の白さは、まるで神々の手によって磨き上げられたかのようだった。改修直後のその姿は、まさしく「白鷺城」の異名にふさわ...
遊休知美

ブーゲンビリアの南風

飛行機を降りると、肌にまとわりつくような温かな風が迎えてくれた。10月といえど、ここ宮崎では夏の名残がまだ色濃く漂ってい...
遊休知美

ドゥブロブニクの猫と、その柔らかい背中

海風が頬をなでる。石畳の上にしゃがみ込んで、港の景色を眺めていると、いつの間にか一匹の猫が足元にやってきた。三毛の毛並み...